minolta SRT-101
私の写真人生を思い起こせば、大学1年の時に買ったニコンのデジカメ(クールピクス900)に始まった。その後オリンパスのC-2020に買い換えて身の回りを適当に撮っていたものの、背景がボケないことに限界を感じ、家に転がっていたこの一眼レフに手を伸ばすことになる。思えばこのときが写真を写真と認識して撮り始めたときなのだろう。
このカメラで撮った最初の写真を見たときの驚き(綺麗さ)は、私の写真生活の原点だ。まさに、魅せられたという感じ。綺麗なだけの写真は無味乾燥なものだけれど、当時の私にとっては綺麗なだけで十分だった。またこのカメラは親が私を写してくれたカメラでもある。当時のアルバムを見返してみると、やはり圧倒的に綺麗だった
(被写体は大したことないとか言うなー)
。
当時所属していた大学オーケストラで撮りまくっていたところ、カメラに興味を持つ人が結構いたことも印象的だった。しかし皆一様に「写真は綺麗に撮りたいが、難しいから自分にはできないんじゃないか」と。これは本当にもったいないことだと思う。その人はせっかく美醜を見抜く目を持っているのに、その目を磨くチャンスのひとつを失ってしまうのだから。
綺麗な写真を撮ることは難しいことのように思われているようだ。確かに昔は露出を合わせてピントを合わせてシャッターを押すだけでプロといわれるような時代もあった。しかし、今となっては写真を撮ると言うことは特殊技能でも何でもない。巷のペラい入門書でも一冊読めば、カメラの機能は十分使えるようになる、その程度の難易度でしかないのだ(web上にも非常に優れた入門ページがあります。当サイトリンク参照)。音楽や絵などに比べたら格段に入りやすい世界だ。
写真を始めるにあたって何を買えばいいか、それは一つの難関となる。私個人の回答としては、この年代の一眼レフ(ここが参考になります)がいいのではないかと考えている。なぜなら、非常に丁寧に作られているにも関わらず安いから(レンズ込みで1万円前後)。私は必ずしも金属カメラフェチではありませんが、少なくとも、珍妙な曲線をつけられたプラスチックの塊でしかない現在の入門一眼レフよりは、こういった長く使うことを考えて作られた物のほうが持っていてしっくりくる。そしてそれが安いのだから、ますます素敵なことだ。メーカー修理は無理ということで修理の不安もあるが、修理専門業者(例・
東京カメラサービス
)が結構安くやってくれるので安心していいと思う。cf機種選定にあたっては、
.ここ(マニュアルカメラを持って歩こう)
も非常に参考になる。
さて、いつものように話が横に逸れているので元に戻してこのカメラについて。1966年発売で、もう40歳になる。非常に売れたカメラでしかもロングセラーだったという名機だ。機械式シャッター(バネと歯車で動く)なので基盤故障などとは無縁。構造全体も極めて頑丈。一度、ホットシュー(ストロボ付けるとこ)が割れて外れるくらいの勢いで落としたことがあったが、簡単な修理(自前)のみで何事も無かったかのように動いてくれている。
デザインが優美なのも特徴だ。ペンタックスSPのかっこいい系デザインも捨て難いけれど、それとは対照的に気品に溢れており非常に良い。
機能的には何ら不自由なし。シャッターは1/1000まであり、露出計もある。また、ロッコールレンズのMC50ミリ1.4は私の中でベストに近い標準レンズだ。開放はソフトフォーカスに近いですが(=意図的に使えるとも言える)、F2くらいからピントはかなり良い。ボケ、色、解像力など、プラナーなどにも決して劣らない(勝るとは言わない)名玉だと思う。
こんなにいいカメラ・レンズが中古屋やヤフオクで叩き売られている(本当に捨て値)のは残念でならない。写真を始めてみたい人、現代カメラに物足りない人、是非救ってあげてほしい。そうそう、家の押し入れをひっくり返しても、出てくるかもしれませんよ。
■スペック
発売年
1966年
レンズ
MC ROKKOR 50mm/F1.4、28mm/F2.5、85mm/F1.8、200mm/F4.5
シャッター
B,1-1/1000、露出計あり(上下分割測光)
フォーカス
マイクロプリズム
ファインダー
一眼レフ(0.9倍)
サイズ
本体:145*95*46(mm),710g
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